いま、皆様にお伝えしたいこと

まずはじめに長文になること、そしてここに記載することは私見であり必ずしも正しくないことがあるかもしれないことをお許しください。しかし自然科学において真実が必ずしも明らかにならないことも多く、その見地に立ってなるべく1人の総合内科専門医として多くの方にお伝えしたいことをなるべく分かりやすくお伝えするつもりですので、宜しければ最後までお読みください。

ひととつひとつ問いとそれに対する私なりの答えを記すような形ですすめていきたいと思います。

まず、この新型コロナウイルス感染症に対して、無症状者、軽微な風邪症状の方、あるいは濃厚接触者全員に抗原検査ないしはPCR検査をやるべきなのか?!という問いについて。

診療する日は毎日、通常の外来診療の終わった後に発熱外来を診ていますが、新型コロナウイルス感染症は、現在のオミクロン株になり、上気道症状(上気道というのは気道よりも上の部分、つまり鼻や喉のことですね)がほぼ必発で、今までに増して更にかぜ、つまり感冒の側面が際立ってきている状況は明らかです。

個人的には無症状の方で濃厚接触者と考えられる方や、軽症(かるく喉が痛い、鼻水がでる、身体が怠いなど軽微な症状)な方についてはPCR検査は全く不要だと確信しています。もちろん患者さんが検査を望んでいる場合は私達は不要です、とは言えず検査することにはなるのですが、気持ちとしては不要です、という意味です。

ではなぜ不要と考えているか?

それはほぼ全ての方が軽症のいわゆる感冒症状のみで症状が収束していくからです。風邪で辛かったら来院あるいはオンライン診療して頂ければ良い訳で、症状が無い濃厚接触者の方、ほぼ無症状だけど、軽い風邪症状があるなら自宅でビタミン、ミネラル、水分を摂って休んでいれば良いのです。それが本来の風邪診療で大切なことなので。

重症化しそうな因子(糖尿病のコントロールが悪い、心臓疾患や呼吸器疾患を抱えている、あるいは抗がん剤や分子標的薬など使用していて免疫が十分反応してくれない可能性がある方などなど)の方で呼吸器症状(少し息が上がる、胸が苦しい)などが現れた時にすぐに来院し、対応すれば良いのだと考えます。

ではなぜ、多くの方が検査のために来院されるのか?!

それは家族や同居人、職場の人が濃厚接触者に該当してしまうかもしれないから、自分が感染者であるかを知りたいから来院されるのですよね。。。 

あるいは検査をしないと学校に行けないと言われているのです、と仰る方も来院されます。

これはめちゃくちゃアホらしいことだと分かってください。仮に検査して陰性でも、3.4日後に症状が現れるかもしれないのです。風邪ってそんなものだから。コロナに限った話ではありません。人にうつさせないために陰性証明を、なんて甚だ馬鹿げていることなのです。毎日毎日10日も14日も検査をさせ続けるのですか?と学校医や職場の産業医、あるいはコロナは恐ろしいから検査受けてくださいと訴え続けてきた医師に聞きたい。

もっと残念ことがたまにあります。

先日Facebookで見かけた投稿ですが、濃厚接触者とか、軽い風邪症状がある!って言うようにしているのですよ、自費だとお金がかかるので、と腹が煮えくりかえるようなふざけた人間まで出てきてしまう有様なのです。

でもそんな状況を作ってしまったのは、訳の分からない濃厚接触者という概念とか、風邪症状があってコロナを除外出来ないようなら公費でその分の検査については無料で!としてしまったからなのですよね。。。 

もともと感冒、つまりかぜは添付した写真(これは私達が内科医としておそらく最初に買うことが多い朝倉書店の内科学から抜粋したものですが)

を読んで頂ければ分かるように、鼻、喉症状主体の上気道症状が中心の急性感染症と何ら変わりがないのです。

無論、まだ重症化する方もいるかもしれないので、と仰ることが専門家と称する方々の常套手段となっていて、多くの方に早期に検査をすることを推奨されているし、症状発現の2.3日前には既にウイルスを排出しているのだから早めに検査したほうが良いでしょ!と言い続けてきた同級生もいますが、これはかぜ、つまり上気道中心の感冒全てに当てはまるのではないですか?と問いたい。現在のオミクロン株のコロナウイルス感染症と通常感冒の何処が違うのか本当に教えて頂きたい。

多くの方が心配して来院されるので、検査は当院でももちろん行っていますが、せっせと抗原検査やPCR検査を行う意義をどうしても見出すことが私には出来ません。松本ひとしさんも検査して陰性でも濃厚接触者になって自宅待機となってしまっているようですが、そのうち、日本人全員が濃厚接触者扱いになる日も遠くないのでは?と思ってしまうほどです笑

濃厚接触者という概念は社会において極めてアバウトに扱われていますし、その概念を全て捨てて、具合が悪くなったら検査を受け、速やかに医療を受けられる体制にすることこそが大切なのだと医療者は言うべきだと感じます。

重症化する可能性があるのだから直ちに検査しましょう!なんて残念な医療を仮に専門家と称する人がテレビで言ったとしても、ひとりひとりが考え、

今の自分には必要なの?あるいは不要なの?と自らが判断する社会になって欲しいと思っています。

非難覚悟で言いますし、あまり言いたくはありませんが、自分の周り、同級生にもコロナでめっちゃ忙しいと言う先生がいます。しかし忙しいかもしれませんがコロナ診療している医療者はそれだけの対価を国からもらっているのです。もちろん御多分に洩れず、私も。なので、忙しいなんて言って欲しくないのです。保健所への登録も、またラゲブリオの処方についても面倒なことも多いのです。でもそれだけお金ももらっているのです、正直なところ。正しく恐れ、正しく生活して、医療者を儲けさせないでください。。。一言付け加えますと、当院では来院される患者さんの80-90%くらいは甲状腺疾患で、日々の甲状腺診療がお陰様で非常に忙しく、現在のオミクロン診療はどうしても必要性を低く感じていることもあいまって風邪診療は大きく制限してやっておりますことは付け加えておきます。

先日私が勤務する産業医の職場でこんな質問を頂きました。ある男性従業員がコロナに罹患したので、その方は10日間の休職となった。その同居人の子供がその10日間の休職明けるその当日に検査をしたら陽性となり、今度はその男性スタッフは子供からの濃厚接触者になったので、これから更にプラスして10日間休職となりますでしょうか?と。

こんなアホな話がありますか?!でもこれを几帳面にお役所通りに対応したら、その男性スタッフは20日間も会社を休むことを許可される訳です。私からすればなぜ症状も無い子どものPCR検査をその時に?その男性スタッフが休みたいから。。。したのでは?とさえ感じてしまいます。

どう考えても、その子供は親から感染した可能性が高いと考えるべきです。無論、現在どこで感染するか分からないくらい患者さんが多いので、その子供が家の外で他の方から感染してたまたま陽性が見つかったのかもしれません。しかしこれが濃厚接触者という考え方を取り入れた大きな問題点なのです。もうそろそろコロナマジックから冷めて欲しいと心から願います。

2番目の問い。

コロナワクチン3回目必要ですか?

私のクリニックのYouTubeにも載せているので、宜しければご覧になって頂きたいのですが、基本的には、全く不要だと考えています。

こんなに多くの方が接種してきても、このオミクロン株のコロナウイルスは防げず、全世界で拡大の一途を辿っています。それはなぜか?!

この答えはインフルエンザウイルスワクチンでも明らかなように、このコロナウイルスについても同様で、自然免疫で獲得した抗体と、ワクチン接種したことにより得られた抗体は異なります。ですので、皆さんもコロナに自然にかかって出来た抗体を持っているのか、ワクチン接種によって獲得した抗体どちらの抗体なのかを血液検査で区別することが可能ですが、ワクチンで得られた抗体は型がうまくあったものだけしか防ぐことが出来ないのです。

私達医療者が、重症な感染症の際に患者さんに投与する免疫グロブリンという注射は、多くの方の血清から集められた多くの抗体を精製して作られたものです。いわば最強の感染症治療となる治療の根幹は自然に罹患した方の抗体そのものなのだと知ってください。

ほんの僅かのデルタ株までの感染を防がせようとするのであれば3回目も意味があるかもしれません。しかし、現在ほぼみんなオミクロン、もっと言えばステルスオミクロンさえ出現して来ているのです。なぜこんな状況で3回目を急がせて打たせるのか?必要だと確固とした知識を持っている方がいらっしゃるなら本当にその意味を教えて頂きたい。重症化するリスクが低い子供達を接種対象としたこと自体に極めて不自然さを感じますが、どこまでワクチン事業をすすませたいのだろうか?と医療もビジネスになってしまうのだと今回のコロナ騒動で感じることになったのは医者として大きな収穫だったのかもしれません。

みんなのためになると信じてインフルエンザワクチンも接種してきましたが、これも本当に意味のあるものだったのか時に考えてしまいます。なんとか意味のあるものだったと思いたいし、またそうあって欲しいと願います。

3番目の問い。

このコロナ騒動を収束させるためにはどうすれば良いのか?

私自身は、新型コロナウイルスがもし人類を減らそうとする目的で人工的に作られたものでないのなら、歴史に倣うべきだと2年前の新型コロナウイルス感染症が世間を席巻していた頃から考えていることがあります。

感染症は自然に罹患し、免疫をつけて、そのウイルスに対する中和抗体をその人自身が獲得することしか解決する道はないのだと。

しかし、途中から自然免疫の考えや意見はマスコミから消失し、させられ?、自然では無理だからワクチンを!というストーリーになってしまったように感じぜずにはいられません。色んな意見があってしかるべきで、ワクチン反対派もワクチン賛成派も両方いて良いと思っています。しかしガチンコで討論されるのがフェアであるはずですが、googleFacebookYouTubeInstagramなど、多くのSNSにおいて、ワクチン反対の意見が出ると削除される、あるいは削除を求められるという暴挙が相次ぎました。

私自身ワクチン賛成派では全くありませんが、打ちたい人は打ったら良いし、もしかすると高齢者や重症化するリスクがある方なら接種したほうが良いのでは?とさえ考えています。しかし、やはり様々な考えが公平に投稿されるべきだと思うし、それがフェアな社会であり、またそれが出来るのがお互いに自信を持った者同士の意見のぶつけ合いになるのだと感じずにはいられません。

子供達は学校医の判断のもと、黙食と称して、黒板を向いて誰とも話さず昼ごはんを食べているようです。これは異常な光景とは思いませんか?!

感染対策としてはかもしれません。でもそれは人が住む社会としては✖︎としか思えません。昔から鼻を垂らした子供、ちょっと咳をする子供がいて、かれらが普通に学校に来て、隣の子が風邪を引く。そしてまたその子が他の子供にうつし、またそれが自然に治っていく、それが自然なのだと思うのです。でもそれを言うと、家にいる高齢者が感染したら重症化してしまうかもしれないから、と言い出す人がいるのです。もちろん高齢者も大切。でも健全に子供達同士で笑いながら、美味しいね、楽しいね、お昼ご飯食べたら、ドッジボールやろう!って話しながらお昼ご飯を摂るのが健全ではないのですか?と問いたい。

私の考えは、自分の身体は自分で守るしかないのだということに尽きます。もし自分が弱い立場にいたら、自分が精一杯感染から守るしか生きる道が無いのだということなのです。

良く寝て、良く食べて、よく運動して。

よく何故医者は風邪を引かないのか?と聞かれることがありますが、根拠は全くありませんが、毎日毎日、微量なウイルスに曝露され続けているからなのだと感じてなりません。よくある事ですが、受付スタッフに入職したスタッフは入職後1年くらいはしょっちゅう風邪を引いていても、自然と2年目くらいから引かなくなる、これは自然に徐々に免疫が出来てきているからに他ないのだと感じます。

感染症はある短期間に大量のウイルスに曝露されれば発症してしまうリスクが上がる一方、僅かずつウイルスに曝露されている場合は、それに対する自然免疫がつき、多くの場合は発症までには至らず、徐々に自然に中和抗体を獲得してくるのだろうと内科医としては思います。

だから、私はスタッフにも普通に外出もしても良いと思うし、外食しても良いと思うと伝えて来ました。でも、疲れ過ぎれば感染が成立してしまうこともあるので、睡眠、栄養、運動はしてね、と。

普通に生活して欲しいと2年前より言い続け、院内感染も含めコロナ感染症で困った人は1人もいない。

何も無駄に外食を推進している訳ではないのです。多くの方に朝早く起き、太陽を浴び、人気の少ないところであれば思いっきり歩いたり筋トレして、しっかりご飯をみんなで美味しいね!って言いながら食べる。これこそが唯一、根本的な意味でこのコロナ感染症を克服する道なのだと私自身は確信していますし、それを私は実践し、来院される患者さん方にも伝えています。不安は何も生まないどころかかえって病気を増やすものです。自分は大丈夫なんだと自信、自負を持てるような生活をそれぞれがし、快活に笑顔で気持ち良く生きることこそが大切なのではないか。。。

長くなりましたが、最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

今年はある本を出版しようと考えています。その前段階になるようなお話になったかもしれません。。。

皆様が笑顔で一度しかない人生をコロナ、コロナで塞ぎ込む事なく、謳歌して頂けるようにスタッフ

一同で最高の内科医療を提供していきたいと思っています。

院長 五十子 大雅

 

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