一般の方々にとっても、とっても役に立つ新型コロナウイルス感染症の知識!!!
この情報は2020年7月26日現在のものです。
まだまだ未知なるウイルスであり、常に新しい情報に刷新されていきますことをご了承ください。
- まだ症状が出ていないが、感染したのでは?と不安を抱いている際:PCR検査
- 発熱や上気道症状など出現してから2日経過している際:PCR検査 or 抗原検査
3. 全く症状がないけど、コロナウイルスに罹患したか否かを知りたい際:抗体検査
ここで上記3つを詳しく説明すると、
症状がない人全員にPCR検査をするの?という疑問が湧きますが、中国武漢での無症状の人のPCR大規模検査990万人の結果、陽性者300人。
つまり0.03%!!!
以前からクリニックのホームページやFacebookなどでお伝えしていますが、
何も症状がない人になるべく多くPCR検査するなんてナンセンスなのです。
極めて低い確率であり、闇雲に検査することが非常に費用対効果の悪いことが明白です。
ではどのような人に対して、無症状であるにも関わらずPCR検査を実施していくことが有益か?ということですが、
- 抗体検査をなるべく幅広く行い、陽性者が多い地域で行う。
- PCR陽性者が多い地域、職場、店舗で行う。
- 上気道症状や嗅覚異常、味覚異常など有している人、あるいは新型コロナウイルス感染者と濃厚に接触している場合に行う。
また、症状が出現後2日経過して9日までの間は、PCR検査と抗原検査の精度は同等と考えられますので、どちらでも良いことになっています。それ以降の罹患しているかの検査はPCR検査でやることが重要です。
抗体検査については、現在非常に問題になっている点ですが、抗体検査は現在保険適応ではない為、いくつかの医療機関で自費にて行われています。
しかし正しく利用されていない医療機関もあるので、注意喚起も含めてここに記しておきます。
- 抗体検査はその対象者が新型コロナウイルスに罹患しているか否かを評価するものではない為、コロナ感染症陰性証明書などは全くこの検査では書けない。
- 迅速での抗体検査は偽陽性が多いので、精密検査にて抗体検査を行うこと!
- 現在1社を除いて、IgM、IgGを区別して検査出来ない為、どのような免疫グロブリンが体内に出来たかを評価できないことが多い。検査を受ける医療機関にどの検査法なのかを尋ねることが大切。
- 現在、ウイルスに対する中和抗体がはっきり評価できていない為、免疫パスポート、つまり抗体を持っていれば今回の新型コロナウイルスには罹患しませんよ、という閾値が全く分かっていない。
- 今後は新型コロナウイルスに罹患し、幸いなことに治癒した方々の血液サンプルを可能な範囲で集め、免疫グロブリンの精密検査を行い、更に中和抗体の評価、感染症診断向上に繋がることを願いたい。